5月ですね。GWでほっと一息つけた人、GW中も出勤だったよ…という方様々だったと思います。皆様お疲れ様です。
また現在公務員を目指している方はもうすぐ一次試験の季節でしょうか。勉強の大詰め頑張ってください。
公務員(福祉職)の長期休暇について
ちなみに私は、5年間の公務員生活の中で、GWや年末年始は基本的に出勤でした。福祉職って施設や保護所などの変則勤務が多いのです。
児童相談所などの基本的に平日運営の部署でも、土日祝日は(当番制で)出勤がありました。土日祝日だと留守録につながりますが、緊急のものであれば時間を問わず児童相談所につながるようになっています。(189ダイヤル経由で)児童相談所についての記事はまた今度書きますね。
今回は児童施設での勤務についての記事になります。当時の勤務体制や給料なので、現在はわかりません。また各自治体などにもよるので、あくまで一例として見ていただけると良いかなあと思います。
児童施設とは、知的障害や発達障害を持つ子どもが入所して長期的に生活を送る施設、児童相談所での一時保護で入る一時保護所などがあります。私が勤務していたのは知的な障害を持つ子どもの入所施設でした。
児童施設での勤務形態
未就学児のフロアにいた頃は早番、日勤、遅番、夜勤の勤務形態でした。当時の具体的な時間は以下です。(ちょっと夜勤の時間がうろ覚えですが…)
早番:7時00分〜15時45分(1h休憩) 日勤:8時30分〜17時15分(1h休憩) 遅番:12時15分〜21時00分(1h休憩) 夜勤:16時45分〜翌10時15分(基本的に1h休憩だけど、翌朝日勤きてからちょっと休憩もらえた)
ちなみに小学生以上のフロアにいた頃は早番、日勤、遅番、当直の勤務形態でした。以下↓
早番と日勤は上記と同じ。 遅番:13時15分〜22時00分(1h休憩) 当直:13時15分〜翌14時45分(1h休憩+夜間〜早番が来るまで休憩取れる)(けど、子ども対応で夜中全く眠れずそのまま朝を迎えることもありました)
夜になると、不安定になる子どもも多かったのです。日中は強気で、気に入らないことがあると暴力振るう子どもが夜になると「トントンして」と甘えてきたり、突然大泣きしながら起きてくる子どももいたり。
夜勤中はいくら起きてこられても相手できるのですが、当直勤務だと夜に寝られないと次の日の勤務もあるので、正直辛いなあ…と思いながら対応していました。(小声)夜はこれまで(主に家庭での生活)の傷つきを表出してくる機会でもあったので、少しでも安心できるように、ほっとできるように、側で一緒に過ごすよう心がけていました。
とはいえ、1人で十数人を見るため、同時の対応となると難しいです。が、私が当直する日は、同時に何か起きることはほとんどなく、1人が収まったら次の子が…というふうに連鎖でした。
Aを相手している時に、寝ぼけた様子のBが起きてきたけど、Bを部屋に連れて行ったらすぐ寝たり…(運を持っているのか)ということが多かったので同時対応しんど!って思う時はあまりなかったです。不安定になって火災報知器を鳴らした子どもがいたりした時には、夜にパニックが起きるのですが、そういう日に限って夜勤や当直に入らず…だいたい夜に何か起きた日の翌朝早番で入ることが多く、夜のトラブルはほぼありませんでした。(ちなみに同期はめちゃくちゃ当たっていた)
1人勤務で夜何か起きたらしんどいですよね。でも他のフロアに助けを呼べば大丈夫です。
私は新卒1年目で一人夜勤の時は心配でしょうがなかったので、夜勤に入る前に上司にあらかじめ、もしトラブルが起きたらどう動くか聞いて、全部メモをしていました。
子どもの長期休みはしんどい。
施設勤務の方(もしくは経験者)なら「わかる!!」と同意してくれるはず。GWや夏休み、冬休み、春休みって大変ですよね。学校がない分、エネルギーを発散する場所がないからです。
外遊びにしても、室内遊びにしても、できることが限られてくるので飽きてきます。子ども同士の喧嘩もしょっちゅうで、外遊びで他児と喧嘩しイライラがおさまらなかった子どもが、室内に戻ってきてから大暴れすることもあり、施設勤務していた数年はどこかしらに痣がありました。
外出する機会もあるのですが、予算や職員体制の関係で毎日外出できるわけではないので、子どもたちにとっては物足りないだろうなあと思っていました。コロナがやってきた当初は基本的に外出禁止(誕生日や受験などは除く)のお達しが出たため、あの時は子どもたちの鬱憤が溜まってそれはもう大変でした。おもちゃの寄付はあっても数日で飽きちゃうし、テレビもみんな見たいものが一緒なわけではないので、テレビを見ていても突然テレビ当番(好きなチャンネルを選べる権利を有す)の子が突然殴られたりと…毎日何が起こるかわからない緊張があり、職員の入れ替わり(退職続く)もありました。
しかも長期休み中って、祝日でない平日なら管理職もいるけど、土日祝日は管理職いないし、ベテラン職員も土日祝休みたいのか基本的に若手の出勤が多いから、何か起きた時のトラブル対応が大変。
正職員も辞めることはありましたが、臨時任用職員や非常勤職員の入れ替わりが特に激しかったです。民間施設を経験してきている方がほとんどだったのですが、「県立施設の子どもたちがこんなに大変だと思わなかった!」「初めて子どもが憎いと思った」などとおっしゃっていました。
子どもを相手にするのは本当に大変。
私は自分が幼児の時から年齢が下の子のお世話をするのが好きで、保育士になりたいと思っていました。それから大きくなっても子どものお世話をするのが好きで、「将来は子どもに関わる職業に就こう!」と思っていました。
大学で幼稚園、保育園、こども園、乳児院、児童相談所、一時保護所の実習に行き、それぞれ2週間くらいの関わりだったのですが、「やっぱり子どもが好き!むかつくところもあるけど可愛い!」と意思は変わりませんでした。
しかし就職してから初めて壁にぶち当たります。
家庭での生活に不適応で保護者が預かってほしいと言って、施設にくる子どもたちもなかなかの個性を持っていましたが、民間施設で見られない!と民間施設からやってきた子どもたちのほうが粗暴行為が大変でした(当時の私が勤務していた施設での話です。全体のことを言っているわけではありません)。
夜に大暴れして他の子どもの安全を確保するために避難させたり、他のフロアから男性職員を呼んで暴れている子の手足を抑えたり。自分自身に身の危険を感じたら、とりあえず他の子どもたちの安全を確保した後に職員室に駆け込んだり、怯えている子どもと一緒に過ごしたりして、暴れている子どもから離れていました。
「こんなに子どもから罵倒されたり、殴られたりするものなの?」
もうびっくりです。新採用研修があって4月は半分くらい研修で所属では働いていなかったこともあり、子どもたちにマウントを取られ、私の言うことは全く聞きません。怖い職員の前ではすごく良い子にしているけど、その職員がいなくなった途端好き放題で、不適応行動を注意すると殴られる。1年目は辛くて毎日泣きながら帰っていました。
後に謝罪できる子どもならまだ…と思うのですが、「ごめん」というワードを言うことに抵抗があり(自分が負けた気がするのが嫌だとのこと)、なかなか言えない子もいるので、子ども同士のトラブルがおさまらなかったり、職員が子どもからの暴力で労災レベルの怪我をした時もちゃんと謝られずにもやもやしていたりすることもありました。
小学校低学年でも力強い子はいるので、殴られたらあざができます。眼鏡を折られていた職員もいました。小学校中学年以上は…もう…ね。中学生は言うまでもない。未就学児が可愛いなと思っていました。(とはいえ叩かれたり蹴られたりすると痛いけどね)
この子どもたちはどんな環境で育ってきたんだろう…と不思議でした。子どもの生育歴については児童相談所からあらかじめ資料をもらうのですが、概要なので詳細は記されていません。(詳細を書きすぎると見づらくなるからです)(どっちみち家庭で見せていた顔と、施設で見せる顔は全然違うので当てになりませんが)
施設に来る子どもの大半は愛着障害と言われていましたが…たしかに環境要因も大きいけれど、生まれ持った特性の部分によるところも大きいかなあと思います。
施設では担当がつくので、子どもは担当に対してすごく甘えたり、自我を出したり、激しい試し行動をしたりといろいろなことをします。担当と2人だけの時間を持ってお出かけや調理をしたりしますが、とても可愛がってもあまり響かない子どももいます。そういう子どもたちはたいてい障害の部分によるものが大きかった気がします。ちなみに担当が、自分の担当児童の保護者の対応や児童相談所職員の対応(会議や打合せ)をします。
児童相談所職員は日頃の子どもの姿を見ていないのに、あれこれ言ってきて無理な支援計画を言ってきたりしてくるので、正直児相関係者には不信感を持っていました。全然仕事をしないケースワーカーに当たった時「まじで最悪!!!」となります。児相CWも人によってピンキリだなと思っていました。
児相と保護者との関係性が最悪で、保護者の方が「施設入所なんて認めてない!子どもを返せ!」と突撃してくることもよくありました。職権保護で入所してくると事前情報があった場合には身構えますが、保護者の方の話を時間をかけて聞いていくことで、施設に対しては友好的な態度で接してくるようになることもわりとあるので、丁寧に対応することを心がけていました。
とはいえ、凄まじいエネルギーの方もいらっしゃって、職員自身疲弊したり、恐怖心を抱いたり(職員のストーカー化した保護者の方もいました)することもあるので、そういう時は管理職に同席してもらったりしました。管理職は大変なケースのことは念頭に入れてくれているので、何かあったら助けてくれました。(直属の上司には不満多かったけれど、管理職の皆さんにはたくさん支えていただきました。あの頃はありがとうございました)
私は「仕事」と思うとたいてい乗り切れるのですが、実際にもし自分の子どもだったらと思うとどうなんだろうと考えることがあります。週5でしか関わらないし、ずっと一人で見るわけでもないからそこまで思い詰めないけど、家庭で向き合ってきた保護者の方達すごいなあと思っていました。だからこそ、保護者の方も労わりながら、子どもも保護者の方も退所後負担感なく家庭で生活できるようにと、話し合いや交流を重ねながら一緒に考えていきました。退所後も「だいぶ楽になりました、ありがとうございました」と保護者の方から感謝の言葉を頂戴したときには、頑張ってよかったなあと嬉しかったです。
職員の人間関係によって決まる心地よさ。
もうこれ。これにつきる。人事ガチャ怖すぎ!!!!
先ほどのことだって、私が殴られているのを上司はみているのに、一切助けにこなかったんです。もちろん間に入ってくれる人もいましたが、ほぼほぼ少数でした。
私は施設は2ヶ所経験したのですが、1ヶ所目は、正職員・臨任・非常勤の派閥ができていました。(療休や産休・育休の方がわりといたため臨任もそこそこいました)
臨任の人たちからよく聞いたのは「なんで正職員じゃないのにやらないといけないの?」でした。何言ってんねんとつっこみたくなりました。だって、正職員はそもそも臨任の人の倍の仕事量持ってるのに。委員会の委員長とかそういう役職も正職員がやるので、臨任の人は重い業務がただでさえないのに。職場でダントツ若かった当時の私は憤っていました。(一番若手のわりに業務量が多く、毎日残業の日々だったため)
新卒で入ってきた場合は、お局に好かれればなんとかなります。若いって一番の強み。甘え上手は最強です。私は新卒1年目はあまり上手に甘えられなかったなあ。というのも甘えるのが苦手な性格なため、同期に愚痴を吐くくらいでしたが、同期に吐けるだけでも本当に救われていました。なんでも言える相手はもったほうがいいです。同部署にいないなら、同じ課内とか。家族にも仕事の話はできない(個人情報のため)ので、あの子にあんな事されたんだけど!とか愚痴は基本同じ課の同期に話してました。(あの上司まじありえない!!とかいうのは家族にめちゃくちゃ言っていましたけどね。笑)
とはいえ、配属先に同期がおらず、変な上司ばっかで、本音言えそうにない…ということもあるかもしれません。そんな時は、美味しいものをたくさん食べて、ぐっすり寝ましょう。良くも悪くも数年で異動するので、「一時の付き合いだから」と言い聞かせましょう。
都道府県はさまざまな市に配属されるので、(一緒の地域に住んでいない限り)異動をしたら顔を合わせなくなります。結局数年後に同じ配属先になった…という場合もありますが、「こういう理由(主にパワハラ系)でこの人とは一緒の配属先嫌です!」と言ったら、同じにならないというのも聞いたことがあります。なので、パワハラ、セクハラなどで苦しんでいる場合には管理職以上に言った方がいいです。私が勤務していた場所にもパワハラ上司がいましたが、若手みんなでそれぞれ管理職と面接して、パワハラについて申告したところ、翌年パワハラ上司が飛ばされたこともあったので、管理職以上にはきちんと伝えた方がいいなと思った出来事でした。
休めるときにちゃんと休もう。
私もよくしがちだったのですが、休日には仕事のことを考えてはいけません。ちゃんと休みましょう、リフレッシュしましょう。それこそ私は夜勤明けで友達と温泉に行ったりしていました。あとはひたすら寝ていました。
上司に怒られたり、仕事のミスをしたりしたときにはずっとくよくよ考えちゃうし、毎晩仕事の夢を見てうなされることもしょっちゅうだし、出勤前日の休日は「明日仕事行きたくないな、嫌だな」と思って涙が出たり、寝られなくなったりと。気が休まらなかったです。
心身ともにリラックスすることがベストですが、どちらも無理だよ…という時は、せめてどちらかだけでも休めるようになれたらなと思います。公務員として勤めていた5年間、精神科に通っていた方も多かったです。もし今が本当に辛い状態なら、受診することも考えていただけたらと思います。薬を処方されて、服薬してからちょっと楽になったと同期も話していました。